装具
側弯症についてよくある質問
装具療法について保護者の方から最も多い質問にお答えします。装具が1つ必要な場合と2つ必要な場合、定期的に作り替える理由、背骨がまっすぐになった後も着用を続ける理由を解説します。
お子さんが側弯症と診断されると、何から始めればよいか戸惑う保護者の方は少なくありません。近年、若い世代で増えている疾患で、慢性的な腰背部痛、呼吸困難、脊椎部での神経根圧迫による可動域制限といった合併症を伴うことがあります。最も大切なのは早期発見と早期介入です。具体的な治療計画は、お子さんの弯曲の位置・大きさ・年齢に基づいて専門家が決めるべきで、保護者の方が自己判断で治療法を選ぶべきではありません。
装具が1つで足りるか、一般的に昼用と夜用の2つが必要かは、丁寧な臨床評価によって決まります。弯曲の位置と大きさ、年齢、一人ひとりの骨成熟度に応じて、早く、安全に、効果的に矯正するための最適な治療計画が立てられます。
もう一つよくあるのが、なぜ装具を1回作って治療期間中ずっと使えないのか、という質問です。理由は主に3つあります。第一に、治療中もお子さんの骨格・身長・体重は成長し続けます。第二に、弯曲が改善すると、背骨の実際の形は最初に型を取った時から大きく変わります。第三に、装具は機械的な力で作用するため、その矯正力を時間とともに定期的に調整し直す必要があります。一般的には、お子さんが装具より大きくなったとき、または弯曲が開始時の約50%以上改善したときが、新しい装具が必要なサインです。
X線で背骨がまっすぐに見えるのに、なぜ装具を着け続けなければならないのか、というご質問も多くあります。背骨は全長にわたる靭帯の系統と、その周りに幾重にも編み込まれた大小数百の筋肉によって支えられています。治療中、装具は毎日一定の機械的な力を加え、筋肉と靭帯を柔らかくし、背骨を徐々にまっすぐな位置へ導きます。背骨をまっすぐにするのに何年もかかるのと同様に、まっすぐになった後も、完全に安定して順応するには同程度の期間が必要です。そのため、装具を外していく段階に入れる状態になっても、維持のために少なくともあと1年は着用を続けることをお勧めします。その後は休止期間と軽い運動の期間を置き、コンタクトスポーツや激しい運動は少なくとも1年は避けてください。段階を守らずに中止すると、弯曲が刺激されて再び悪化するおそれがあります。
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